投資信託を始めようと検討している人
・米国の成長なくして世界経済の成長は見込めないので米国株一択というキャッチフレーズを目にしたけれど、投資信託の中で『S&P500』とは、どういうものだろうか?
・『全米株式』や『オールカントリー』と比べて、実際のリターンはどの程度あるのだろうか?
という質問にお答えします。
この記事を読むと以下のことがわかります。
・『S&P500』に投資して2年後の実例がわかります
・『S&P500』に投資する、もしくはしないの判断材料になります
記事の信頼性
私は2022年1月~2024年1月までの2年間、試験的に『S&P500』(略号A)、『8資産均等型』(略号B)及び『債券型』(略号C)の投資信託に毎月1,000円ずつ投資し比較しています。
同時期に『全米株式』(略号D)及び『オールカントリー』(略号E)に投資しています。
投資信託『S&P500』はどこに投資しているのか?
『S&P500』は米国の大企業500社を対象とした株価指数です。
投資信託『S&P500』の上位銘柄は「Google」、「Apple」、「Facebook」、「Amazon.com」及び「Microsoft」などが占めており、IT業界において世界的なシェアを誇る5社の頭文字をまとめてGAFAM(ガーファム)と呼ばれています。
主要な資産の状況
組入上位銘柄 | 業種 | 国・地域 | 比率 | |
1 | MICROSOFT CORP | ソフトウェア・サービス | アメリカ | 7.0% |
2 | APPLE INC | テクノロジー、ハードウェア及び機器 | アメリカ | 7.0% |
3 | AMAZON.COM INC | 一般消費財・サービス流通・小売り | アメリカ | 3.4% |
4 | NVIDIA CORP | 半導体・半導体製造装置 | アメリカ | 2.9% |
5 | ALPHABET INC-CL A(Google) | メディア・娯楽 | アメリカ | 2.4% |
6 | META PLATFORMS INC-CLASS A | メディア・娯楽 | アメリカ | 1.9% |
7 | BERKSHIRE HATHAWAY INC-CL B | 金融サービス | アメリカ | 1.7% |
8 | TESLA INC | 自動車・自動車部品 | アメリカ | 1.5% |
9 | ALPHABET INC-CL C(Google) | メディア・娯楽 | アメリカ | 1.5% |
10 | UNITEDHEALTH GROUP INC | ヘルスケア機器・サービス | アメリカ | 1.4% |
※2023年10月31日現在、目論見書より
投資信託『S&P500』のリターン
2022年1月~2024年1月までの2年間、毎月1,000円ずつ投資した結果、投資信託『S&P500』の投資残高(評価金額)は32,181円であり、リターンが7,181円(28.7%)でした。
ちょうど米国株が上昇した時期ということもあり、この実例からも『S&P500』のリターン率が28.7%というのはとても魅力的な数字だと思います。
ご参考までに、『8資産均等型』及び『債券型』についても毎月1,000円ずつ投資し比較しています。
2年後の投資総額25,000円に対して、各銘柄の投資残高(評価金額)は『S&P500』:32,181円、『8資産均等型』:27,857円、『債券型』:25,009円でした。
『S&P500』のリターンが7,181円(28.7%)と一番高く、『8資産均等型』は2,857円(11.4%)、『債券型』はわずか9円(0.036%)という結果です。
イメージとして3銘柄の積立期間と投資残高の関係を下図に示しました。
リターン率(リターン額÷投資総額)
2022年1月から投資を開始し、下表の通り1年目はほとんど利益がなくリターン率がマイナスの時もありました。
2年目以降、米国株の伸びに比例し24ヶ月目には『S&P500』のリターン率が前述の通り28.7%までになりました。
『全米株式』の23.3%、『オールカントリー』20.1%と比較しても、『S&P500』のリターン率が高い結果でした。
『S&P500』、『全米株式』及び『オールカントリー』のリターン率比較
略号 | 銘柄 | 1ヶ月目 | 6ヶ月目 | 12ヶ月目 | 18ヶ月目 | 24ヶ月目 |
A | S&P500 | -5.0% | 0.0% | -1.2% | 19.4% | 28.7% |
D | 全米株式 | -9.1% | 2.2% | -1.4% | 18.5% | 23.3% |
E | オール・カントリー | -9.1% | 1.3% | 1.1% | 17.5% | 20.1% |
コスト(手数料)
運用管理費用(信託報酬)は年間の保有コストです。
『S&P500』の信託報酬が0.09372%として、仮に1万円投資しても年間で9円程度のコストしかかかりません。
信託報酬は運用している限りずっと差し引かれ続けるため、たとえ1%の差でも30年後には資産に大きな差がでることになります。
私の投資信託銘柄の概要
略号 | 銘柄 | 投資対象地域 | 投資対象資産 (収益の源泉) |
信託報酬率 (税込 年率) |
基準価格 (円) |
純資産総額 (億円) |
A | S&P500 | 北米 | 株式 | 0.09372% | 27,466 | 3兆9,173億円 |
B | 8資産均等型 | グローバル(日本を含む) | 株式、債券、リート | 0.14300% | 15,828 | 2,547億円 |
C | 債券型 | グローバル(日本を含む) | 債券 | 0.24200% | 10,220 | 2億円 |
D | 全米株式 | 北米 | 株式 | 0.16200% | 27,953 | 1兆3,858億円 |
E | オール・カントリー | グローバル(日本を含む) | 株式 | 0.05775% | 23,297 | 2兆7,738億円 |
投資リスク
以下のグラフより2008年のリーマンショック時の株価暴落は約5年間で回復していることがわかります。
「市場は伸びていく」が投資の大前提として、長期投資には『S&P500』は有効と考え、資産形成の一つの手段になると考えます。
https://ecodb.net/stock/dow.htmlより
(略号A,B,C,D,Eの具体的な銘柄名が知りたければ、問い合わせメールにて回答できます)
以上、お役に立てればうれしいです。