こんにちは!ベテラン投資家の『運雄新記』です。
投資家の皆さん、そしてこれから投資を始めようと思っている皆さん、2024年1月から始まった「新NISA」はもうチェックしましたか?「NISA」という言葉は知っていても、具体的にどう変わったのか、どんなメリットがあるのか、まだよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
私も長年投資に携わってきましたが、この新NISAはまさに「投資家にとっての神改正」と言っても過言ではありません。今回は、この新NISAの基礎知識を、皆さんにわかりやすく、そして実践的に解説していきます!
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そもそもNISAって何?なぜ利用すべきなの?
投資をして利益が出ると、通常はその利益に対して税金がかかります。例えば、株式を売却して得た利益や、投資信託の分配金などには、現在20.135%の税金が課されます。
もし10万円の利益が出たら、約2万円は税金として差し引かれてしまうわけですね。
しかし、NISA(少額投資非課税制度)を利用すると、この税金が一切かからず、利益をまるまる手元にできるんです!これがNISAを利用する最大のメリットであり、私たちが賢く資産を増やす上で、絶対に活用すべき理由です。
新NISAの概要を徹底比較!「つみたて投資枠」と「成長投資枠」
新NISAは、これまでのNISAから大幅にパワーアップしました。特に重要なポイントは、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」という2つの非課税投資枠が設けられたことです。
まずは、この2つの枠の違いについて、以下の比較表で一目で理解しましょう。
項目 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
主な商品 | 一定の条件を満たした投資信託、ETF | 上場株式、投資信託、ETF、REIT |
年間投資上限額 | 120万円 | 240万円 |
投資の目的 | 自由
(車や住宅の購入資金、子どもの教育資金、リタイア後の資金など) |
自由
(車や住宅の購入資金、子どもの教育資金、リタイア後の資金など) |
投資の方法 | 定期的・継続的な購入(積立投資のみ) | 定期的・継続的な購入、または一括購入 |
節税のポイント | 運用益が非課税 | 運用益が非課税 |
非課税保有限度額(総枠) | 合計1,800万円(成長投資枠と合算)
※売却した分を翌年から再利用が可能。 |
合計1,800万円(つみたて投資枠と合算)成長投資枠につかえるのは1,200万円まで。
※売却した分を翌年から再利用可能。 |
投資できる期間(非課税期間) | 無期限 | 無期限 |
出金できる時期 | いつでも可能 | いつでも可能 |
ここがスゴい!新NISAのポイントを深掘り
上表から、新NISAの以下の大きな特徴が読み取れます。
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非課税期間が「無期限」に! これまでのNISAでは、非課税で保有できる期間が限られていましたが、新NISAではなんと非課税期間が無期限になりました!これにより、短期的な値動きに一喜一憂することなく、じっくりと腰を据えて長期投資に取り組むことができます。これは資産形成において非常に大きなメリットです。
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年間投資枠は最大360万円! つみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円となり、合計で年間360万円まで非課税で投資できるようになりました。これまで以上に、積極的に非課税投資を活用できるようになったと言えるでしょう。
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生涯投資枠は1800万円!しかも売却すると枠が復活! 新NISAでは、生涯で投資できる非課税枠が合計1800万円と設定されました。このうち、成長投資枠で使えるのは1200万円までという上限があります。
そして、この生涯投資枠の最大の魅力が、「NISAで購入した商品を売却すると、その翌年に売却した分の非課税投資枠が復活する」という点です!
例えば、NISAで投資した商品を売却して利益を確定した場合、その売却した分の投資枠が翌年に空き、再びその枠を使って新たな投資ができるようになるのです。これにより、ライフステージの変化に合わせて柔軟に資産を入れ替えることが可能になり、より効率的な資産運用が期待できます。
どんな商品が買えるの?
次に、それぞれの投資枠でどのような商品が購入できるのかを見ていきましょう。
つみたて投資枠の対象商品:長期・分散・積立に適した厳選商品
つみたて投資枠で購入できるのは、金融庁が「長期の積立投資に適している」と判断し、一定の要件を満たした投資信託とETF(上場投資信託)のみです。
これは、投資初心者の方でも安心して長期的な資産形成に取り組めるように、あらかじめ厳選された商品だけが対象になっているということ。具体的には、以下のような特徴を持つ商品が中心です。
- 購入時の手数料(販売手数料)が無料(ノーロード)
- 保有中にかかるコスト(信託報酬)が低い 「信託報酬0.1%」といった表記がある場合、これは保有額に対して年率0.1%が運用会社に支払われるコストとなります。非常に低コストで運用できるのが特徴です。
- 分散投資に適した商品
投資信託は、運用方法によって大きく「インデックス型」と「アクティブ型」に分けられます。
- インデックス型: 日経平均株価やS&P500といった特定の指数(ベンチマーク)に連動するような値動きを目指す運用です。コストが安く、値動きがわかりやすいのが特徴です。
- アクティブ型: ベンチマークとなる指数を上回る利益を目指して、積極的な運用を行うタイプです。
投資初心者の方には、コストが安く、値動きがわかりやすい「インデックス型」を選ぶのが基本中の基本です。特に、全世界の株式に分散投資できる「株式型インデックス投資」は、新NISA初心者が選ぶべき商品の最適解の一つと言えるでしょう。
成長投資枠の対象商品:幅広い選択肢で積極的な運用も可能
一方、成長投資枠では、つみたて投資枠の対象商品に加え、個別株、REIT(不動産投資信託)など、より幅広い商品を購入することができます。これにより、ご自身の投資経験やリスク許容度に応じて、より多様な投資戦略を立てることが可能になります。
ただし、値動きの大きい個別株などは、相応のリスクも伴います。ご自身の判断で慎重に商品選びをすることが重要です。
新NISAを始める前に確認すべきこと
どんなに素晴らしい制度でも、無計画に始めてしまうのは危険です。新NISAを始める前に、いくつか確認しておきたい鉄則があります。
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投資は「余剰資金」で行うのが鉄則! これは投資の基本中の基本です。株価が下落しても、すぐに生活に困らないだけの「余剰資金」で投資を行いましょう。目安としては、当面の生活費として6ヶ月~1年分の生活費を確保しておくことを強くおすすめします。
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少額からでもOK!慣れてきたら増額も 「NISAは最低いくらから始められるの?」と心配になる方もいるかもしれません。iDeCo(個人型確定拠出年金)が毎月最低積立額5,000円なのに対し、つみたてNISAは証券会社によってはなんと100円から積立が可能です! まずは少額からスタートして投資に慣れ、徐々に積立額を増やしていくという方法も賢い選択です。
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いつでも引き出し可能!ライフプランに合わせて活用 iDeCoのように原則60歳まで引き出せない、といった制限はありません。新NISAで積み立てたお金は、必要な時にいつでも引き出すことができます。これにより、老後資金だけでなく、マイホームの購入資金、車の購入、子どもの教育資金など、様々なライフイベントに合わせた資金計画を立てることが可能になります。
まとめ:新NISAで賢い資産形成を始めよう!
新NISAは、非課税期間が無期限になり、年間投資枠も大幅に拡大、さらに売却後の枠の復活といった画期的な改善がされた、まさに国民の資産形成を後押しする素晴らしい制度です。
まだ始めていない方は、ぜひこの機会に新NISAの口座開設を検討してみてください。
まずは、
- 当面の生活防衛資金を確保する
- つみたて投資枠で、低コストのインデックス型投資信託から少額で始める
この2つからスタートしてみてはいかがでしょうか。
私も引き続き、皆さんの投資ライフを応援する情報を発信していきますので、どうぞお楽しみに!
免責事項: 本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の投資商品の推奨や助言を行うものではありません。投資にはリスクが伴い、元本割れのおそれがあります。投資判断はご自身の責任において行ってください。