こんにちは。
「ツキを呼ぶサラリーマン家計研究室」を運営している、会社員ブロガーの**運雄新記(うんゆうしんき)**です。
私はサラリーマン26年以上勤務しており、業界の動向を数字から読み解くことが得意です。
今回の記事では、「国内化学メーカーの会計データ」をテーマに、主要12社の売上高を比較分析しました。
Contents
📊 調査の目的
会社員として働く中で、「自分の会社は業界内でどのくらいの位置にいるのか?」
そう気になったことはありませんか?
ニュースやSNSで業界動向を耳にしても、実際に数字で比較しないと正確な立ち位置は見えてきません。
そこで、今回は**主要化学メーカー12社の売上データ(決算短信より)**を整理しました。
🏢 国内化学メーカー12社の売上ランキング(2024年3月期)
下記は、各社のIR情報から抽出した2023年度(2024年3月期)売上高の比較表です。
※単位:百万円
| 略号 | 2024年3月期 売上 | 2023年3月期 売上 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| A | 4,387,218 | 4,634,532 | -247,314 | -5.6% |
| B | 2,960,916 | 2,859,041 | +101,875 | +3.4% |
| C | 2,784,878 | 2,726,485 | +58,393 | +2.1% |
| D | 2,464,596 | 2,489,330 | -24,734 | -1.0% |
| E | 2,446,893 | 2,895,283 | -448,390 | -18.3% |
| F | 2,414,937 | 2,808,824 | -393,887 | -16.3% |
| G | 1,749,743 | 1,879,547 | -129,804 | -7.4% |
| H* | 1,532,579 | 1,551,059 | -18,480 | -1.2% |
| I* | 1,442,574 | 1,309,021 | +133,553 | +9.3% |
| J* | 1,288,869 | 1,392,621 | -103,752 | -8.0% |
| K | 1,256,538 | 1,242,521 | +14,017 | +1.1% |
| L | 1,005,640 | 1,064,376 | -58,736 | -5.8% |
| *印:12月期決算企業 |
💡 売上の傾向と注目ポイント
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A社は売上4兆3,872億円と、他社を大きく引き離して業界トップを維持。まさに国内化学業界の「巨人」です。
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B社・C社は堅調に売上を伸ばし、特にB社は前年同期比+3.4%と安定した成長を示しました。
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一方で、**E社(-18.3%)・F社(-16.3%)**は大幅な減収。主に海外需要の減退や価格調整の影響が見られます。
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I社は+9.3%と躍進。新規事業の貢献が伺えます。
こうして並べてみると、同じ「化学メーカー」でも事業構造や得意分野によって動きが大きく異なることが分かります。
🧾 用語解説
売上とは
企業が商品やサービスを販売して得た代金のこと。
会社の「規模感」や「事業の勢い」を測る基本的な指標です。
IR情報とは
IRとは "Investor Relations" の略。
企業が株主・投資家に向けて、経営・財務・業績などの情報を開示する活動を指します。
公式サイトの「IR情報」ページには決算短信や有価証券報告書などが掲載されています。
🔍 まとめと次回予告
今回の調査で、化学業界の“稼ぐ構造”の一端が見えてきました。
売上だけでなく、次は「どのくらいのコストで利益を出しているのか?」を掘り下げていきます。
📘 次回テーマ:
国内化学メーカー12社の「原価率」と「販管費率」を比較分析!
引き続き、数字から見える企業の実力を一緒に探っていきましょう。
🖋️ 運雄新記よりひとこと
私は長年、化学業界で働きながら会計・簿記・品質管理を学んできました。
業界の中にいるからこそ見える「リアルな数字の背景」を、読者の皆さんにも伝えていきたいと思っています。
数字の裏には、必ず“人の努力”と“戦略”があります。
それを読み解く力を一緒に身につけていきましょう。